地球温暖化'97 [レポート編]
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地球環境問題
“解決策”の探求
■ 太陽光発電の普及策
と問題点
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原子力は地球温暖化
の解決とはならない
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気候変動と
地中海地域
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産業界と
地球温暖化論争
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太陽光発電レポート(要約版)
太陽光発電の国レベルにおける普及策と問題点
(1997年11月作成資料)
このレポートは要約版です。
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はじめに
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太陽光発電とは、光があたると電気が発生するという半導体の性質を利用した発電である。つまり、コンピューターなどに使われている、あの半導体と基本的に同じものだ。この半導体をたくさん並べて太陽光にあて、電気を取り出すのが太陽光発電である。
従来の火力発電や原子力発電は、石油の燃焼や核分裂反応の熱でお湯を沸かし、発生した蒸気をタービンに吹き付けて発電する。大量の水と大規模な設備が不可欠で、かなりのエネルギーが単なる熱として放出される。
これに比べ、太陽光発電は大規模な施設は不要で、太陽電池のパネルがあれば太陽光をダイレクトに電気に変えることができる。
余分な熱や放射能は出さない。電気を必要とするところで発電できるので、巨大な送電網もいらない。1人でもできる発電で、分散型エネルギーとしては、最も優れている。
しかし、地球温暖化ガスの排出を削減するためにはもっとも重要な要素であるエネルギー政策の点で、日本政府は頑迷とも思えるほどに旧来の政策の維持にこだわり、有効な対策を打ち出し得ていない。
石油への依存度を少なくしなければならないと言いつつ、実際には依然として石油開発や石油対策に政策の重点を置いている。太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、それに比べてかなり比重が小さい。
そこで、これら再生可能エネルギーの中で、最も大きな発電規模が可能で、将来のエネルギーの中心になると思われる太陽光発電について、現状と今後の普及可能性および普及を阻んでいる要素について調査した。さらに、その調査を踏まえて、現在考えられる太陽光発電普及策について考察した。
この調査結果は、ぜひ各分野の方々に有効に活用していただきたい。
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* フィールドテスト事業は、住宅用システムに対し、公園や道路、公共建物などに太陽光発電を試験的に導入し、実際の負荷の下で運転データ等を収集・分析し、太陽光発電の一般普及への素地の形成を図る目的の事業。ただしこの事業は1997年度で終了した。
通産省によれば、この事業は当初から1997年度までというのが大蔵省との約束で、これを超えての予算要求を大蔵省が認めないという。
行政の硬直状態が、太陽光発電の普及を阻んでいる一例である。
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第1章●国レベルの普及策
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ニューサンシャイン計画と新エネルギー導入大綱
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日本政府は1993年から「ニューサンシャイン計画」を策定、その中で太陽光発電技術の研究開発もすすめてきた。
太陽光発電普及の一番のカギはコストの低下で、同計画は「2000年初頭にはシステムコストで1Wあたり220円程度、発電コストで1kWhあたり20円程度になる」という予測を示した。
1993年に出された産業技術審議会報告は、92年度(平成4年度)末までに、太陽電池の製造コストを1Wあたり330円、周辺装置を含めたシステム全体のコストを450円、1kWh当たりの発電コストを40円程度にできる技術を達成したと書いている。
1994年12月に閣議決定された「新エネルギー導入大綱」では、2000年で40万kW、2010年度に460万kWという太陽光発電の導入目標をかかげたが、現在はこの達成すら危ぶまれる状況である。
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現在の普及政策と支援法制度
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現在の普及導入政策として実質的に意味があるのは、1994年度からNEF(新エネルギー財団)を窓口として実施されている「住宅用太陽光発電システムモニター事業」とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進している「公共施設等用太陽光発電フィールドテスト事業」* の二つ。
NEDOは、1980年5月に制定された「石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律」(石油代替エネルギー法)によって設立が定められている。 太陽光発電はNEDOの業務のひとつとされたが、実際には石炭対策の占める割合がきわめて大きく、この法律で太陽光発電の占める位置は低い。新エネルギー財団も1980年9月に設立されている。
1997年に入って、新エネルギーの普及を目的とした「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」(新エネルギー法)が制定された。
この法律は普及対象は太陽光発電、風力発電、廃棄物発電にしぼりこまれ、太陽光発電にとって従来法にはないサポートが期待できる。ただし基本法的性格が強く、通産省による実質的な運用如何では、ほとんど役に立たないものにもなり得る。
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第2章●新エネルギー関係予算
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一般会計と特別会計をあわせた1996年度政府エネルギー予算は1兆3,600億円となる。
一般会計予算には太陽光発電のための予算はゼロで、特別会計の予算の大部分は石油および石炭対策と原子力対策である。
電源開発促進対策特別会計には原子力関係予算が62%も占めており、これが原子力発電所建設の推進力になってきた。この電源開発促進対策特別会計の一部が太陽光発電の予算にあてられる。
1996年度政府エネルギー予算
政府エネルギー予算総額:1兆3,600億円
- 一般会計:1,683億円
(石炭並びに石油及び需給構造高度化対策費に繰り入れられる
5,240億円を除く)
- 特別会計:1兆1,917億円
- 石炭並びに石油及び需給構造高度化対策費:7,241億円
- 石炭勘定:1,109億円
- 石油対策及びエネルギー需給構造高度化対策:6,132億円
(一般会計から5,240億円を受入れ)
- 電源開発促進対策特別会計:4,676億円
- 電源立地勘定:2,234億円
- 電源多様化勘定:2,442億円
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NEDOの予算は、発足した1980年以降、石炭合理化関係費(現存する炭鉱に対する近代化資金、補助金、石炭買い上げ費、閉山炭鉱地帯への補助金等)の占める割合がきわめて高く、1980年から1996年まで総額およそ1兆9,000億円、NEDO予算の2分の1強がこれにあてられている。
同期間における新エネルギー関係費の総額は、1兆2,667億円、NEDO予算全体のおよそ3分1だが、その中には石炭資源開発が合計5,100億円で40.3%、石炭液化、ガス化などの石炭技術開発予算が合計3,325億円で26.3%も含まれている。
太陽エネルギー技術開発関係は1,514億円で、新エネルギー関係費の中の11.9%にすぎず、NEDO全体の予算から見ると4%程度にすぎない。
政府のエネルギー予算の中で太陽光発電の予算は、1996年度で見れば135億円で、電源多様化勘定の5.5%、電源開発促進特別会計の2.9%、全エネルギー予算と比較すると、わずか1%にすぎない。
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* エネルギー調査会基本政策小委員会は1996年5月から開催されている。太陽光発電の導入可能量に関する試算は第14回目の会合で資料として添付されているが、12月に出された中間報告は、太陽光の導入に対して従来方針を変更するような提案は盛り込まれていない。
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第3章●太陽光発電普及のための課題
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太陽光発電の潜在能力
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1996年7月に出された通産省のエネルギー調査会基本政策小委員会* の資料では、太陽光発電の潜在的可能性を実に1億7,300万kWと推定している(下表)。
これは、住宅や民間工場などの建築物だけでなく港湾や海岸、河川の堤防、高速道路などの可能性を含めたものである。
1995年のピーク電力は1億6,992kWであり、この通産省の試算は、夏場のピーク時であれば太陽光発電だけでその電力をまかない得ることを示している。
この場合の太陽光発電の年間発電量は約1,730億kWhとなり、1995年の総電力需要の約20%で、火力発電所の年間発電量の約35%に達する。
これは約3,560万トンのCO2削減に相当し、1995年の排出量の10%以上を削減できることになる。
通産省による太陽光導入可能量
| 区分 |
内訳 |
計 |
備考 |
| 住宅 |
一戸建住宅(約2500万戸)の60%に4kWのシステム、共同住宅(265万棟)の25%に30kWのシステム導入 |
7,920万kW (79,200MW) |
毎年新築住宅の50%に導入したとして43年必要 |
公共 建築 物 |
学校(総面積約200km2)の25%、公共建築物(約25万棟)の50%に導入 |
1,750万kW (17,500MW) |
壁建物一体型により設置面積が2倍に使えると仮定 |
| 産業 |
工場建屋約400km2の50%、その他土地約1100km2の25%、業務用ビルの25%に導入 |
4,790万kW (47,900MW) |
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イン フラ 等 |
1:道路 高速道路(約110km2)の50%、遮音壁、一般道の防護柵(約60km2)に導入 |
870万kW (8,700MW) |
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2:鉄道 駅舎、操車場等用地(約126km2)の50%に導入 |
630万kW (6,300MW) |
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3:河川 堤防敷(約70km2)、河川敷(約100km2)の50%に導入 |
390万kW (3,900MW) |
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4:その他 海岸(砂浜)、農耕地(牧草地)、貯水池等の1%に導入 |
960万kW (9,600MW) |
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| 合計 |
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17,300万kW (173,000MW) |
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通産省・エネルギー調査会基本政策小委員会
第14回会合資料(1996年7月)より作成
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エネルギー政策立案方法の転換を
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日本は通産省の諮問機関であるエネルギー調査会で「長期エネルギー需給見通し」を立案し、これを政府のエネルギー政策のベースとしてきた。しかしこれはあくまで「見通し」であって「目標」ではない。
重要なことは、未来社会にとって必要なことはなにかを明確に把握し、それを獲得するための目標を示し、それを実現するための施策を打ち出すことである。
「目標」つまり「あるべき姿」を議論することが必要で、そのためには多くの国民がその議論に参加できるようにし、なおかつ国民の意見が決定に反映されるようなシステムが必要になるだろう。
この議論の踏み台として以下のような太陽光発電普及支援政策を提案する。
まずは2010年の太陽光発電導入量の目標を、新エネルギー導入大綱の460万kWから一気に5,000万kWに引き上げること、そして太陽光発電の開発普及予算をエネルギー予算の50%以上に拡大することを提案する。
このぐらいの目標設定でなければCO2の大幅な削減はできないし、再生可能エネルギーをエネルギー政策の軸にしていくこともできないからだ。
予算額は1996年予算に当てはめると約6,800億円で、現在のエネルギー予算の中から十分捻出できる額である。
1996年のエネルギー予算のうち、7,241億円は石炭勘定および石油対策費などである。
この中から3,000億円程度を再生可能エネルギーの導入予算にまわす。
また、電源開発促進対策特別会計(4,676億円)のうち動燃関係を含めた原子力予算から2,000億円を再生可能エネルギーのための予算にまわす。これですでに5,000億円になる。
さらに石油諸税を財源としている、膨大な建設予算や運輸予算からも再生可能エネルギー導入のための予算を引っ張ってくる。
文部省予算、農林水産予算も含め、一般会計からあと約2,000億円程度をひねり出すことが不可能とは思えない。
目的意識がはっきりしていれば、再生可能エネルギーの導入のために、6,800億円の予算を組むことは難しいことではない。
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* 設置費用の2分の1の補助金は、現在NEDOが行なっているフィールドテスト事業と同じ比率である。残念ながらこれまでは予算総額が低すぎた。今後は、この補助金のために1,000億円程度の予算を組むべきである。
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太陽光発電普及のための諸施策
- 電気事業における施策
- 電気事業からのCO2の20%削減を達成するため、電力会社は供給する電力の20%を再生可能エネルギーによるものとする。
2005年を目標とし、これを電気事業法の中で規定する。違反事業者にはしかるべき罰則を設ける。1995年の日本の総発電電力量は約8,680億kWhであった。仮にこの20%とすれば1,736万kWhで、太陽光発電では出力1億7,360万kW分のシステムに相当する。
- 太陽光発電など再生可能エネルギーからの電力買い取り価格を、電力販売価格の2倍に設定する。
この買い取り規定は産業用に限ってよい。電力会社に義務づけられた20%分、1,736億kWhの半分の868億kWhが産業用の太陽光発電システムになる。このための電力買取り費用は、一つの計算として電力9社合計で約4兆2,000億円になる。868億kWhは出力1000万kWの発電所が1年間に100%の稼働率で産み出す電力に相当し、これだけの発電所を作ろうとしたら、原子力発電所なら5兆円近くかかるだろう。
通産省のCO2削減計画では、2010年までに7000万kWを超える原子力発電所の建設をうたっているが、そのためには後22基の100万kW級の原発を建設しなければならず、その費用は11兆円にのぼるだろう。
- 上記買い取り制度を法的に位置づける。
再生可能エネルギーからの電力買い取りは、法律の条文あるいは施行規則で明記される必要がある。
- 公共建築物新規建設に際しての施策
- 2005年まで公共施設の建築、道路や港湾などの工事に際しては、すべて何等かの再生可能エネルギーによる発電機能の設置を義務づけ、設置費用の2分の1の補助金を出す。*
このような義務づけがなければ、公共施設における太陽光発電設置は進まない。既設建築物に対して設置が行なわれる場合も、同等の補助金を出す。
- 補助金額の残りの2分の1について長期低利融資制度を設ける。
低利融資された貸付金は、前項の電気事業法の施策で提案した、公共建築物等からの電力買い取りは産業用電力料金の2倍という措置が取られるなら、1,000kWの設備なら年間100万kWh、2,800万円の電気料金収入となる。10年間なら2億8,000万円である。補助金額を半額と考えれば、5億6,000万円の設備なら10年で元本が返済できる計算となる。
収益性を追求しなければならない日本道路公団や住宅供給公社などはもとより、地方自治体や独立採算の公共施設などでは太陽光発電を設置した方が収益性が高まることになるだろう。通産省試算で、公共建物や高速道路、港湾施設などは大きな太陽光発電導入可能量を持っていながら、その可能性を発揮させるような行政措置は、今日までは取られてこなかった。ここで提案した施策は、その可能性を最大限引き出せるものである。
- 太陽光発電導入基盤整備事業の改革
- 補助金の比率を1996年までと同じ2分の1に戻すこと。
補助金比率を2分の1に戻す。コストが下がって、1件あたりの補助金額が少なくてすむようになれば、補助件数を増やせばよい。
- 設置着手期限と終了期限を設けるのを止めること。
申請の受理から2ヶ月以内の着工、着工後既築なら3ヶ月、新築なら6ヶ月以内に工事を完了するという規定は撤廃する。このような規制は、申請者の都合と設置事業者の都合があわず、みすみす受理された申請をふいにする可能性の方が大きい。
- 補助金支給を工事完了後直ちに行うこと。
現在は補助金支給が太陽光発電システムの設置工事終了後数ヶ月もたってからになっている。これでは、設置者が当面は設置費用全額の負担を強いられるということであり、その資金がなければ、この制度を利用することすらできない。
以上は今すぐに取りかかれる改革である。補助金総額は1,000億円まで増額すべきである。
- 税制優遇措置と個人への設置費用長期融資制度
- 少なくとも2005年まで固定資産税は免除する。
税制の面では、集中的な太陽光発電の普及を目指す2005年までの期間は、設備取得額相当の税額控除という大胆な減税措置を取る。税制優遇措置を行う場合、国税においても地方税においても、取得価額による制限や使用目的などによる制限を行わないようにする。
- 個人への長期低金利融資制度を設ける。
販売する電力のコストが一般家庭の電気料金と同じ1kWhあたり約25円であれば、年間発電量1,000kWhとすれば、年間25,000円を回収できる。3kWのシステムなら毎年75,000円、10年間で75万円は返済可能になる。このさい金利は限りなく低く押さえる。場合によっては利子補給制度の予算を組み、無利子融資を可能にする。
グリーンピース・ジャパンが行った世論調査では、総合費用が100万円をきれば飛躍的に太陽光発電を設置するという人が増え、2,900万kWの市場が出現するという結果が出ている。つまり、この長期低金利融資制度は、補助金制度と合わせることで、自己資金を実質的に100万円以内に押さえることが可能で、直ちに太陽光発電の大規模な普及に結びつく可能性がある。
- 地方自治体や地方企業による支援制度の確立
すでに現在、地方自治体では長野県飯田市、埼玉県越谷市、静岡県富士宮市、山口県下関市などが自治体独自の太陽光発電支援事業を発足させている。企業では東京電力が1997年度から生協や市民団体と提携した補助制度を発足させた。
このように地方自治体や企業による太陽光発電支援策はすでに始まっており、これを他の自治体や企業に推奨するとともに、このような制度への国による助成や税制上での優遇措置を行う。
このように太陽光発電普及のためにとるべき措置は数多く考えられる。このような措置は太陽光発電にかぎらず、風力発電や小規模水力発電などにも適用できるものである。2005年、そしてさらに長期的な日本のエネルギー政策の中で、再生可能エネルギーを活用していくという明確な意志があるのなら、ただちにこのような措置を実施すべきである。
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おわりに
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このレポートは日本における太陽光発電の現状、太陽光発電普及政策の持つ問題点、そして太陽光発電普及にむけての提言をまとめたものである。
太陽光発電がエネルギー源として大きな可能性を秘めていながら、日本の普及政策の失敗によって、非常に低迷した現状を強いられてきたこと、それでも太陽光発電への需要は着実に伸びてきていること、そしていま太陽光発電の普及を確実なものにするために大胆な政策が必要であり、かつ可能であることを理解していただきたい。
グリーンピースは太陽光発電だけで未来のエネルギーすべてが賄えると考えているわけではない。
太陽光発電であっても、システムが巨大になれば間違いなく何らかの環境破壊につながるだろう。日本にかつてどこにでも存在していた小規模水力発電や風力発電そしてバイオマスと小規模分散型の太陽光発電の併用が、日本における発電のあり方としてはもっとも環境にダメージを与えないかたちではないだろうか。
もう一つは省エネルギーというエネルギー源。今回のレポートは太陽光発電についての調査と分析だったため、エネルギー需要抑制政策についてはまったく触れなかったが、これについても明確な目標を定め、それを実現する施策をうち出すことが重要だと考えている。
[以上、1997年11月作成資料]
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