「話し合うことが罪になる」
――共謀罪法案の審議が山場を迎えています。
二人以上の人間が何かを計画したり話し合ったりしただけで罰せられる、戦前の治安維持法のような悪法、「共謀罪」という法律が、いまの国会で成立してしまうかもしれません。
共謀罪関連法案(正式には「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法の一部を改正する法律案」)は、2003年にはじめて国会に提出されましたが、あまりにも危険な内容に、国会議員や一般市民、法律家団体などの反対が強く、これまでに二度廃案になっています。
この法律ができると、たとえば官庁や企業にメールで意見送付を呼びかけるような、NGOが通常行なっている活動までも犯罪とみなされ、政権が嫌がる人やグループを思いのまま弾圧できる法律です。また、職場の待遇改善とか、マンションの建設反対といった要求さえ罪に問われかねないなど、民主社会の基本である言論と表現の自由が脅かされてしまいます。おまけに、計画にかかわっても自供すれば罪が軽減されるため、つねに密告や盗聴や警察スパイを警戒して、国民・市民どうしが疑心暗鬼で暮らさなければならなくなるでしょう。
グリーンピース・ジャパンは去る4月19日、アムネスティ・インターナショナル日本、ピースボート、日本国際ボランティアセンター、VAWW-NETジャパン、反差別国際運動日本委員会、子どもと教科書全国ネット21とともに「共謀罪に反対するNGO・NPO共同アピール」を発表し、5月15日現在で189団体の賛同を得ています。反対世論の高まりとともに、ようやくマスコミも問題の深刻さを取り上げるようになり、衆議院法務委員会での強行採決に歯止めをかけてきましたが、政府・与党はすぐに採決の構えです(5月16日、5月17日、5月19日は世論の力もあって強行採決はされていません)。
グリーンピース・ジャパンは共謀罪法案の廃案を求めます。
ぜひこのサイバーアクションに参加して、法案審議を担当する国会議員、各党 代表、マスコミに共謀罪反対の声を届けてください。 Say ”NO” to 共謀罪 サイバーアクションアクションページからすぐにメッセージを送ることができます。 ここで送信すると、衆参の法務委員、首相、法相にメッセージが送られます (主な DoCoMo、au などの携帯電話からも送信可能です)。
Say ”NO” to 共謀罪 サイバーアクションアクションに参加
グリーンピース・ジャパン事務局長 星川 淳
グリーンピース・ジャパンは、2006年10月17日、「共謀罪の新設に反対する市民と表現者の院内集会」に参加し、参議院議員会館前で口を黒い布で覆い、「共謀罪ができたら自由にものも言えなくなる」ことを他のNGOや個人とともにアピールしました。
この間、テロ対策のための国連条約の批准に共謀罪の新設が不必要だと明らかになったにもかかわらず[1]、安倍政権になってはじめての今国会でも成立の可能性は消えません。むしろ北朝鮮の核実験を口実に、核武装までほのめかしながらアメリカと一緒に戦争できる国への道を突き進む政府・与党は、「もの言う国民・市民」の口を封じようとするでしょう。グリーンピース・ジャパンは基本的人権と言論・結社の自由を脅かす共謀罪関連法案の廃案を求めつづけます。
[1] 日本弁護士連合会による意見書
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/060914.html
5月19日の強行採決は回避されました。