だれが(ホントに)クジラ肉を盗ったのか?

調査捕鯨は税金のムダづかいと天下りの温床
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「捕鯨は日本の文化」というプロパガンダの下、何が私たちの目から隠されてしまっているのか? 昨年9月に朝日放送系で放送された「緊急!世界サミット“たけしJAPAN”2009日本を考えるTV」でも、調査捕鯨問題が取りあげられ、日本の食文化なのだから海外からとやかく言われたくないというような口論が行われました。私たちグリーンピース・ジャパンは、調査捕鯨問題を日本対西洋の対立構図ではなく、もっと身近に、本当に私たちの税金を使ってやるべき事業なのかどうかを新政権の改革に期待を寄せる納税者・有権者の立場から考えてみたいと思います。

 

ここにあげた5つのポイントが、調査捕鯨が抱える本当の問題です。

  1. 調査捕鯨は税金のムダづかい »
  2. 天下り公益法人で成り立つ官僚支配の調査捕鯨 »
  3. 公金(補助金)投入事業であるにもかかわらず情報公開されていない »
  4. 国際的な委員会から中止勧告を受けている調査捕鯨の非科学性 »
  5. 「商業捕鯨の再開をめざす」という目的は崩壊している »

一つひとつ検証していきましょう。調査捕鯨の継続で利益を得ている既得権益集団の名前、たとえば「日本鯨類研究所」やその関係などがよくわからない方は、「調査捕鯨トライアングル」を参考にしてください。

問題の本質 ポイント1

調査捕鯨は税金のムダづかい

直接の補助金として過去約20年間に153億円以上を投入

資料:2009年06月19日ロンドン発の共同通信によると、世界自然保護基金(WWF)と世界クジラ・イルカ保護協会(WDCS)は、日本が20年以上にわたって巨額の補助金を投入し、捕鯨産業を存続させていると批判する報告書を発表しました。報告書によると、調査捕鯨で得た鯨肉を市場で販売する利益では捕鯨費用を賄えないため、日本政府は1988年以後の累計で計1億6400万ドル(約158億円)を補助金などの形で拠出しています。WWF幹部は、「世界的経済危機の中、成長の見込みが薄い産業に税金を使うのは戦略的でも適切でもない」と指摘しました。

ODA水産無償援助を使った捕鯨賛成への票買い、水産無償援助は年間49億5千万円

水産関連分野の経済社会開発プロジェクトを支援する無償資金協力「水産無償援助」は、国際捕鯨委員会(IWC)における捕鯨賛成の票買いに使われているといわれています。事実、1999年当時の農水政務次官・亀山博昭氏は、ODA(政府無償援助)の活用でIWC加盟促進が必要と述べています。

みなと新聞99年6月24日:亀山博昭農水政務次官(参院)の発言主要より 「今回訪れたグレナダ、セントビンセントやセントルイスなどカリブ諸国の水産無償施設は、経済的に厳しい島しょ国で大きな役割を果たしており、ODAとの有効な組み合わせでIWC加盟推進の必要があろう。」

参考資料1、「国際捕鯨委員会における日本の票買い工作」(PDF10.2MB)
この日本語版レポートは、イタリアのThird Millennium Foundation が作成した英文レポート「JAPAN'S "VOTE CONSOLIDATION OPERATION" AT THE INTERNATIONAL WHALING COMMISSION」の第1章〜第5章を抜粋してグリーンピース・ジャパンが翻訳したものです。(2009年6月29日)

参考資料2、「鯨類の持続可能な利用に関するセミナー」参加国とODAの関係(2008年3月2日グリーンピース・ブリーフィングペーパー)

水産庁の補助金として海外漁業協力財団へ年間10.9億円

海外漁業協力財団とは、調査捕鯨の鯨研や共同船舶に無利子の融資をしている公益法人です。2008年2月2日の朝日新聞「調査捕鯨 懐ピンチ、鯨研06年度決済 融資10億円返せず」の記事によると、クジラ肉の値下げと船団のコストの値上げで資金繰りが悪化しているそうです。水産庁官僚に天下り先を提供する公益法人の海外漁業協力財団には毎年のように補助金が提供され、平成20年は10.9億円になりました。しかも財団にはすでに800億円規模の基金があり、そのうちの半分の400億円近くがまったく使用されてもいないという、まさに埋蔵金を隠し持っている公益法人なのです(資料:財団法人海外漁業協力財団の「平成20年度補助金等支出明細書」、「『補助金等の交付により造成した基金等に関する基準』等に基づく公表資料」より)