だれが(ホントに)クジラ肉を盗ったのか?

 
ダンボール箱に入っていた鯨肉(ウネス)を見せる佐藤潤一。©greenpeace
ダンボール箱に入っていた鯨肉(ウネス)を見せる佐藤潤一。南極海調査捕鯨で行われている鯨肉横領を告発し、調査レポートとともに鯨肉入りダンボールを東京地検に 提出した。ダンボールには高級部位のウネスの塩漬けが10 本、合計23.5kgが入っていた。©Greenpeace/Naomi Toyoda

2008年5月15日、グリーンピース・ジャパンの星川と佐藤は東京地方検察庁に対し、調査捕鯨船団の乗組員らによって組織的に行われていたクジラ肉の横流しについて告発しました。

しかし約一ヵ月後の6月20日、東京地検はこの告発を不起訴とし、一方で東京地検に横流しの証拠として提出したクジラ肉を盗んだ容疑で警視庁と青森県警はグリーンピース・ジャパンのスタッフ2名佐藤と鈴木を逮捕・起訴しました。

調査捕鯨実施の許可を出している水産庁は、クジラ肉横流しの事実について関係団体に内部調査を指示しましたが、提出された調査報告書は客観的証拠のない実質1ページのみの不十分なもので、クジラ肉横流しの疑惑は晴れないまま現在にいたっています。

第6回公判で得られた証言(速報)

5月14日に行われた第6回公判では、箱の送り主の船員と、その船員にクジラ肉を譲ったとされる船員が証言台に立ちました。
箱の送り主である船員は、製造次長という捕鯨船上でクジラ解体作業に従事する職種の2番手。クジラ肉の土産製造にも深く関わっています。
今回も多くの興味深い証言がありました。(佐藤のTwitterより抜粋)

(証言1) 土産には水産庁や鯨研が言っていたウネスと赤肉だけでなく、ウネスを船上で加工して製造するベーコンも存在する。これは、日本捕鯨協会から依頼されて製造している!

(証言2) 鯨研が持ち帰るサンプルはすべて鯨研のトラックにて運ばれる。個人で持ち帰るものはない。⇒2006年に鯨研の団長が「サンプル」と書かれている重そうな箱を個人の車に運んでいる写真(初公開)を証人に見せる。証人はこれに、困惑した様子で、何も答えられず。

(証言3) GP告発後に共同船舶や鯨研から横領鯨肉の内部調査を受けたことは記憶にない。 ⇒ 内部調査は乗組員全員に調査をした http://ow.ly/1KV4j としたが前回の船員も同様に調査を受けていないと証言。内部調査は虚偽の可能性。

(証言4) 個人の荷物として2箱を下船後にヤマト運輸で発送。今までも1、2箱を下船後に個人の荷物として発送。⇒「あなたは2008年には6箱も送っていますが」の質問に、「塩蔵ウネス?」「覚えていない」しまいには「南極の氷」⇒ 常温で? 数も多すぎる

(証言5) 調査捕鯨で妊娠したクジラを捕殺し調査した後の胎児は廃棄。

(証言6) 余分に製造する土産用のウネス肉は全体で2、3本。 ⇒ 2008年に彼が余分にもらったウネス肉は、同時の証言ですでに5本。一人で5本も余分にもらっているのに全体で2、3本のわけがない。

これまでの公判で明らかになった新事実

捕鯨トライアングルとは?

調査捕鯨を支えている捕鯨トライアングル(水産庁・(財)日本鯨類研究所・共同船舶(株))。生態系調査という名目の事業にもかかわらず、なぜ20数年間も毎年実施されているのか――利権がぐるぐるまわる調査捕鯨トライアングルの閉じられた関係を図解します。 もっと読む

 

事件の全貌がわかるインタビュー ――佐藤潤一が語る真実

(c)greenpeace

報道は本当なの? いったい何が起こったの? 当事者のひとりである佐藤潤一に聞きました。
その1: 窃盗犯と呼ばれて――何が起こったのですか?
その2: お土産だったら合法でしょうか――捕鯨関係者の言い逃れを斬る
その3: 市民の知る権利は基本的人権、ではNGOの活動は?

 

告発から現在まで

これまでの経緯とプレスリリース もっと読む

 

資料・レポート

グリーンピースが発行した捕鯨・クジラについてのレポートと佐藤・鈴木の裁判関連資料を紹介。 もっと読む