2009年12月9日
日本社会で「表現の自由」や「知る権利」が置かれている状況をまとめたブックレット、『刑罰に脅かされる表現の自由――NGO・ジャーナリストの知る権利をどこまで守れるか?』(現代人文社、GENJINブックレット57)を11月に刊行しました。
この小冊子は、“調査捕鯨”船団乗組員によるクジラ肉横領を調査した佐藤の手記、「NGO活動家にはジャーナリストと同様の調査活動の自由がある」という海渡雄一弁護士の解説、「報道の自由度ランキング」でつねに上位を占める北ヨーロッパ諸国の事例、アムネスティー・インターナショナル日本の寺中事務局長、日隅一雄弁護士、グリーンピース・ジャパン事務局長の星川がクジラ肉裁判の隠された本質について語り合う鼎談など、充実した内容となっています。
まえがきと目次をお読みいただけます事務局長ブログ
※グリーンピースのサポーターになっていただいた方(先着30名様、月1000円以上の自動引き落としでのご支援を選んでいただいた方に限ります)に、ただいまこのブックレットをプレゼントしています。
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刑罰に脅かされる表現の自由
NGO・ジャーナリストの知る権利をどこまで守れるか?
(GENJINブックレット57)
グリーンピース・ジャパン・編、海渡雄一・監
出版社/発売元:現代人文社
判型:A5
頁数:80
定価:1000円(税抜)
ISBN978-4-87798-432-8
出版社の詳細情報
オンラインで購入できるショップ: amazon、e-hon、紀伊国屋、ジュンク堂、セブンアンドアイ、bk1、ブックサービス
読まれた方々からのコメントをご紹介します。
本書では人権、表現の自由、知る権利、といった民主主義の重要な要素がわかりやすくいろいろな角度から述べられており、民主主義の基本を示す価値ある一冊となっています。中でもヨーロッパ人権裁判所の項では、裁判所の姿勢に歴史を重ねて成熟したヨーロッパの民主主義が反映されていることを知り、学ぶべきことが多くありました。マスコミの方々には是非読んでいただき、鯨裁判の本質を捉え直して頂きたいと思います。
(吉岡範子氏:主婦 67歳)
グリーンピースが取った行動の正当性がまったく認められず、官(警察、検察、裁判所)の恐ろしい権力行使に私も身震いがするほど怒りを感じました。その時の体制(政府)は、自分たちを守るためには、なんでもするといった体制が良く分かりました。
(林 誠氏:介護福祉士として、高齢者通所施設(デイケア)勤務 67歳)
「国策捜査」。今回の起訴は、間違いではなく意図したものだ。だが、法廷こそ表現の自由の踊り場だから、ここは、祭り気分で意気高らかに闘かわなければならない。目標は「調査捕鯨のムダと不正」という一枚の絵を国民に正しく見てもらうことだ。
調査捕鯨なるものに国益はないから、たずさわる者に使命感もなく、遠いところで無用な殺生と税の無駄遣いが行われている。為政者はこれを隠すため、「調査捕鯨のムダと不正」という最大級の公益事実を国民に知らせようとした佐藤氏らの一連の告発行為のごく一部分をつまみ上げ、アクロバティックに窃盗事件に仕立て、「NPO風情が余計ななことに口を出すな。」と脅かしている。2006年にわが国でも制定された「公益通報者保護法」の存在など全くお構いなしだ。この法律には、権力の不正は内部から漏れるという経験知から、通報者の保護を徹底したうえで、国民に社会是正の役割を担ってもらうという参加型民主主義の精神がある。
今回の事件は、権力者による事実のつまみ食いや分断的な思考がいかに危険かを教えてくれている。物事は統合的に見なければ真実はつかめない。それは、グリーン・ピースがつとに問題性を指摘している遺伝子組み換え技術(遺伝子のつまみ食い)に通ずるものがある。せめて、裁判官にはこの摂理を理解してもらい、権力者の恣意を排除する勇気が発揮できるよう協力したい。
(光前幸一氏: 弁護士、東京弁護士会・公益通報者保護特別委員会委員長)