遺伝子組み換えでない食品と飼料の認定を行っている企業の代表、アグスト・フレイレさんをブラジルからお迎えして、ビジネス・フォーラム「GMO-FREEは今後最大のビジネスチャンス」を11月26日に開催しました。日本の大手食品メーカーや流通企業の方の多くの参加を得、好評のうちに終了しました。
参加者からは、「遺伝子組み換え原料を使用した事業をしているが、どうしたら遺伝子組み換え原料が手にはいるのか?」など、ビジネスの現場からの熱心な質問が飛び交いました。フレイレ氏は、ブラジルやインドの大豆のほとんどが遺伝子組み換えでないと認定されていること、そして価格も通常の大豆とほぼ同じであることなど、世界の遺伝子組み換えでない原料の生産状況や価格の最新情報を具体的なデータを示して講演しました。
遺伝子組み換え原料の栽培を開始した日本の大手企業からの報告や、遺伝子組み換え問題にその問題発生時点から取り組んでいる消費者団体の講演もあり、世界と日本の遺伝子組み換え作物をとりまく状況の比較や、消費者の長い取り組みや問題の由来も理解できる充実したフォーラムとなりました。
ブラジルでは遺伝子組み換えでない大豆の作付けに切り替えている農家が多くなっています。その理由は、まず、食品に遺伝子組み換えかどうかの表示をすることが義務となったこと。また、大豆の作付けに関しては遺伝子組み換えであるものもないものも、同じ位のコストがかかること。そして、遺伝子組み換えでない大豆にプレミアム価格が付き、需要も継続しているからです。
多国籍企業の「遺伝子組み換えでない原料はもう手に入らない」というプロパガンダに立ち向かうため、「遺伝子組み換えでない原料は求めれば、手に入る!」ことを広めるため、「ABRANGE(Brazilian Association of Non-GMO Grain Producers:ブラジル非遺伝子組み換え穀物生産者協会)」が設立されました。この協会は、農業共同組合、加工・製粉業者、大豆ミール、輸送貯蔵の会社、Cert IDのような認証会社、さまざまな種子を開発研究している研究者達などで構成されています。
協会は、遺伝子組み換えでない原料を求める企業のニーズを満し、遺伝子組み換えのない市場を目指すことを目的に活動しています。現在でもこの組合の主要メンバーだけで600万トンの遺伝子組み換えでない大豆を確保することができます。1000万トンの大豆を遺伝子組み換えでないと認証できる日はそれほど遠くないと思います。
兼松株式会社は、遺伝子組み換えでない原料を求める食品メーカーのニーズに応えるため、遺伝子組み換えでない素材のプログラムを始めました。場所はカナダのプリンスエドワード島です。プリンスエドワード島は大陸から遮断され、遺伝子組み換えの汚染から免れることができます。日本人にとって特別な大豆の生産にはこだわりがあります。遺伝子組み換えでない大豆を生産していくことを目指しています。
マザーズ・グループは「いのち・自然・くらしを守る」社会を創り出すことを目指しています。日本の消費者のもっている遺伝子組み換え食品に対するイメージはよくありません。植物の生態系を壊し、健康に悪いのではないかと思っている人が多いと思います。また、どういう影響があるかはっきりしないから、きみが悪いという感情もあります。今後のマザーズの取り組みとして、マザーズの生産者が遺伝子組み換えでない食材の栽培を増やすよう提案していきたいと思います。そして、国産食材の生産量を増やすという目標をこれまで以上に強めていきたいと思います。
遺伝子組み換え作物を3つの理由から反対しています。まずは、食品としての安全性が確認されていない。生態系への影響がある。そして、種子が多国籍企業に握られる。つまり、農家が自由に農業をする権利が奪われるということです。遺伝子組み換えの世界の作付面積の半分を占めているのがアメリカです。栽培国は増えていません。さらに、遺伝子組み換え作物の栽培は、農家にはメリットはなにもありません。