風・光・水・地

写真 11基の風車の回る山形県立川町は民生向けの電力なら100%を自給し、産業を含めても57%を風力発電で自給している。©Greenpeace/広河隆一

他の国から石油や石炭、また原子力(ウラン)などのエネルギー資源を持ってくるのではなく、私たちが自然から享受する恵みから、エネルギーをまかなうこと。

これは、夢物語ではありません。世界で、また日本でも充分にそして経済的な効果をともなって、環境を破壊することのない持続的なエネルギーを与えてくれる 自然エネルギーの普及が進んでいます。 そして、エネルギーの効率化、省エネの技術でエネルギーをより賢く合理的につかい、今より少ないエネルギー消費に抑えることで、自然エネルギーで自給することへさらに近づくことができます。

たとえば、 山形県立川町では、町の電力需要の半分以上、民生部門の100%を風力発電ですでにまか なっています。地域から、自然エネルギーによる電力自給は実現しつつあります。

日本全体でも、導入量はまだわずかですが、伸び率でみればこの10年の間に風力発電がもっとも伸びた国は日本でした。また、太陽光発電の導入では世界一であり、技術はトップレベルです。
右写真: ビルの側面にソーラーパネルを設置している埼玉県川越市立図書館©佐藤由美


私たちが選ぶ自然エネルギー

2001年、ヨーロッパ連合全体では、自然エネルギーの割合が6%でした。欧州議会と欧州連合理事会は、それを2010年には12%と倍増させることを目標とした再生可能エネルギー指令を採択しました。

欧州の再生可能エネルギーの比率と目標
出典 WindForce12 Greenpeace/EWEA 2003

日本の再生可能エネルギーの導入実績は1999年で0.2%(既存のダムによる水力発電を入れても3.8%)、2010年の導入目標もわ ずか1.4%に過ぎません。
デンマークの洋上発電 ©Greenpeace/Hodson

欧州の中でも自然エネルギーの普及の進んでいる国々では、次のような政策をとっています。

  • 政府が拘束力と期限のある、高い自然エネルギー導入目標を設定する。
  • 地方自治体が地域の特性に合った自然エネルギーを利用する目標を立てる(国はそれを妨げない)。
  • 自然エネルギーの取り引き価格を石油や原子力発電などと競えるように設定する。


 これに加えて、
  • 省エネルギーの目標を立て、消費するエネルギーを小さくする。
  • 石油や原子力発電に使われていた補助金を自然エネルギーに向ける。
 といった措置も必要です。

長い海岸線、流れの早い河川、日照、山地、森林、火山帯。これらの日本の自然の特徴は、風力発電や太陽光・熱利用、小規模な水力発電、バイオマス、地熱発電など多様なそして尽きることのない自然エネルギーの源があることを示しています。そして、世界屈指の高い技術をもっています。今、私たちはまだ、これらの可能性のほんのわずかしか利用していないのです。

上にみたような高い目標をたてることをまず基本とし、それを実現するための支援を政府や自治体が実施することが本来日本にある自然エネルギーの可能性を引きだすために不可欠です。

自然の恵みも技術もある日本。各地で、地域の自然の恵みに併せた産業が発達してきたのと同様に、地域の自然の与えてくれるエネルギーを享受する産業を生み出し育てていくことができるはずです。




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