石油や石炭、天然ガスといった「化石燃料」は、地球温暖化の原因となり、また国際紛争の火種にもなっています。原子力発電所で使うウランは放射能汚染を引き起こし、また兵器に転用することもできる燃料です。今、日本が大きく頼っているこれらのエネルギー源は、ほとんど海外から輸入されています。これらの問題を考えてみましょう。
石炭、石油、天然ガスなどの燃料(まとめて化石燃料と呼ばれる)を燃焼させることによって発生する二酸化炭素は、地球温暖化の主要な原因です。
地球温暖化によって、洪水、干ばつの増加、台風や熱波の激化といった異常気象が起きています。
また熱帯性の伝染病が広がったり、生物の種が絶滅する、といった深刻な事態が引き起こされます。
人の生命や暮しへの影響は大きく、今後、対策を怠れば何百万という人々が現在の居住地を失うおそれがあります。過去三年の間に、極端な気象によっておよそ10万人の命が犠牲になりました。日本でも、環境省の予測によれば、海面が1メートル上昇すると、たとえば 東京都の一部は海に覆われてしまいます (環境白書H9年版) 。
日本は石油(重油や原油などの形態の場合も含む)はほぼ100%、石炭や天然ガスも97%を輸入に頼っています。タンカー輸送の際の事故では海洋や沿岸の生態系に、長期にわたる著しい害を及ぼします。また、沿岸人々の生活、たとえば漁業など直接影響を受ける産業に加え、観光、健康などにも深刻な影響がありました。 スペイン沖のタンカー重油流出事故参照
日本政府は、原子力が「安定供給の観点や発電過程でCO2を発生しないといった環境保全の観点から」推進しています。しかし、原子力発電には、以下のような根本的な問題があります。
高速増殖炉ナトリウム漏れ火災事故、東海再処理工場爆発事故、東海村臨界事故・・・。原子力発電関連施設での事故はたくさん起きています。また、地震国である日本は地震による原発震災も心配です。原発の老朽化にともない、その危険性はますます高まっています。
原子力発電で使うウラン、発電過程で生み出されるプルトニウムは核兵器の材料でもあります。ウランを使った発電を認める限り、「平和利用」を隠れ蓑にした「核兵器開発」を止めさせることは事実上困難です。
原子力発電から出る放射能のゴミは、数万年以上も放射能が消えない種類のものもあり、安全に棄てる方法もありません。棄てる場所も見つかっていません。
ウランの輸入、使用済み核燃料の海外処理の委託、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムや高レベル放射性廃棄物の返還などの核物質輸送は、海上で事故が起こることとテロ攻撃への不安から、多くの国々が、反対しています。国内輸送も同じように危険です。
日本は原子力発電で燃料として使うウランは海外からの輸入に頼っています。しかし、そのウランにも限りがあり、可採年数は60年。その使用済みの燃料からプルトニウムを取り出し、また燃料として使う核燃料サイクル計画もありますが、実現していません。
環境破壊を引き起こし、戦争につながることもあるエネルギーに頼りつづけることは、もし人類が持続可能な地球であってほしいと考えるのなら、やめたほうがよいのは明らかです。