Choose Positive Energy
持続可能なエネルギーの選択 要約 *
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2002年8月に南アフリカで開かれる、持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ地球サミット)は、世界各国のリーダー達にとって、1992年リオデジャネイロの地球サミット以来この10年の間に、破られた約束や果されなかった公約やその遅れを修正するための歴史的な機会となるはずです。
10年以上の交渉の末、気候変動に関する国際連合枠組み条約の京都議定書は批准に向けた準備が整いました.グリーンピースは、各国政府が8月の持続可能な開発に関する世界首脳会議に間に合うように議定書に批准するよう呼びかけを続けてきました。
一方、京都議定書は長い道のりにおけるほんの最初の一歩であって、地球気候変動の脅威は10年前よりも一層大きく迫っています。成りゆき任せ(business as usual:BAU)フエネルギー開発の方針をとってきた結果、従来型のエネルギー需要の増加が見込まれており、それが、今世紀中に地球生物圏を大規模に破壊する恐れを招いているのです。
危険な気候変動を避けるのに必要な大幅な排出削減を成し遂げるには、再生可能なエネルギーを大規模に(OECD諸国の80%にあたるエネルギー需要を2050年までに)採り入れることが必要です。それは化石燃料時代を終結するための地球規模の努力であり、再生可能エネルギーによって動く社会を到来させることを意味します。
エネルギーは南北両方の経済社会発展に不可欠です。21世紀の夜明けにあってなお、我々は基本的な最低限のエネルギーを享受できない人々が地上に20億もいるという事実を直視しなければなりません。同時に、我々は気候変動という、人類全体の生存に対する最大の脅威に直面しています。気候変動は、持続的な開発そのものに深刻な脅威を与えています。南の開発途上国では殊に深刻で、それは地理的に気候変動に最も被害を受けやすいと共に、対処する上で社会的経済的に最も困難を抱えているためです。
次の20年に世界がエネルギーについてどういう選択をするかということが、これから先の何世代にも亘る人類全体の発展の方向性を決定することになるでしょう。
我々は旧来のエネルギー開発の方針を引き継ぐ選択をするのでしょうか? 化石燃料、核など19世紀20世紀のエネルギーやその技術を使用する道は、結局は持続不可能で、世界の最貧の20億の人々に最も基本的なエネルギーさえ供給してきませんでした.こうした事実にもかかわらず今世紀も我々は旧来のエネルギーを踏襲しようというのでしょうか?
あるいは今、南北両方で持続可能で、より環境負荷のない再生可能なエネルギーの効率的な使用に基いて、真に持続可能な発展の方向を追求することを選択するのでしょうか?
エネルギーは全ての人間経済活動の基本となるものです。基本的で、クリーンなエネルギーを入手することは、開発と貧困緩和にとっての不可欠の前提条件であり、健康、識字力及び公平性といった分野でも大きな貢献をするはずです。
持続的な開発の3つの柱−環境的、社会的、経済的な開発を実現するために我々の取るべき道は、自ずと明らかです。危険な気候変動の脅威、人間の健康への影響、及び公平な経済的発展の志向など全ては持続的な、再生可能なエネルギーを支持しています。
緊急課題としての持続可能なエネルギーは、持続可能な開発に関する世界首脳会議の議題の中で優先されるべきものです。グリーンピースは各国政府に対して、経済の発展と気候の安定という両方の目的を満たすために必要な、再生可能エネルギーの利用を大幅に推進するための地球的なプログラムに着手することを求めます。
我々は世界中の政府が次の2つの戦略を採るべきだと考えます。
- 現在、基本的で近代的なエネルギー供給を享受できない世界の20億人の最貧の人々が、10年以内に再生可能エネルギーの供給をうけられるよう確約すること。
- 再生可能エネルギーの技術費用を下げるために、地球規模で再生可能エネルギー市場を速やかに開発整備することを確約する。そうすることが、気候変動に対処するために必要な大幅な削減目標に合致する基本的手段となります。
以上のことを達成するために、グリーンピースやWWF(世界自然保護基金)が、持続可能な開発に関する世界首脳会議で次の目標に同意するよう政府に呼びかけています。
- エネルギーの供給なく生活する20億の人々に基本的で、手ごろな持続的なエネルギー供給をもたらす資金やインフラストラクチャーを手に入れることを10年以内に可能にすることを確約する。
この資金は新しく追加されたものであるべきで、他のプログラムからの流用であってはならない。既に他のプログラムについてはリオに集合した政府の失敗から困難をきたしているためです。リオでなされた誓約に従って行動しようとして、失敗したのです。しかし、資金だけでは十分ではありません。最大の課題はシステムとネットワークを創り出すことです。そうすることで、開発途上国の農村地帯における持続的なエネルギー市場作りを促すのに必要な小規模資本、制度的な支援また豊富な収容力を持つ建物を提供できます。エネルギーを入手可能にするだけでは、何十億もの貧困にあえぐ人々の苦しみを和らげることはないでしょう。しかし不可欠の前提条件ではあります。
- 経済協力開発機構(OECD)諸国の政府が、途上国の再生可能なエネルギーを伸ばし、エネルギー効率向上のプログラムを実施するために、途上国のエネルギー部門への貸付目標を20%とし、輸出信用機関(ECA:Export Credit Agency)を通して支援を保証することを確約する。
このあとに続くべきは、5年以内に非持続的な旧来のエネルギー活動全てに対する支援を段階的に廃止する計画です。気候変動問題を深刻にとらえる多くの北の政府は国家的な再生可能エネルギー導入目標を採用し、良い結果をもたらしつつあります.必要なのは、再生可能なエネルギー市場の開発していくことが地球規模で約束されたことをうけて、地域、国家、国際的レベルで一貫性をもって取組むことです.
- OECD諸国の政府が支援する全ての国際的な金融機関にも上記と同じように関与させるという確約。
例えば、再生可能エネルギー源や効率に対しエネルギー部門が早急に20%貸し付けることであり、その次に来るべきは5年以内の旧来のエネルギー源への支援の段階的な廃止の計画です。
- 全ての国の政府が化石燃料や原子力など従来型エネルギー源への援助(推定2500-3000億米ドル/年)を10年以内に段階的に廃止することを確約する。
これを実施するにあたり、移行計画や柔軟性のある時間枠を設定し、従来型エネルギー源と輸出に過剰に依存している発展途上国経済が困難に陥いる事を避けることが必要であり、また世界でも最も貧しい国の開発目標を満たすために、将来を見通せるための財政援助を必要するということも認識されるべきです。しかし、石油、石炭、ガスまたは核産業に対するこういった大規模な援助が大きな障壁の一つとなって、再生可能エネルギーが世界中に早急に拡がることを妨げています。京都議定書に署名した国々は既に調査、報告 及びそれらの援助の段階的廃止に対し確約しています。
これらの目標は、全ての政府が国内で再生可能エネルギーの使用義務付け枠を設定し、エネルギー効率の規格や他の手段をもちいて、再生可能エネルギー市場の創出を積極的に支援するという国内的な努力と相互補完的です。気候変動枠組み条約に述べられた「共通だがそれぞれ区別のある責任」の原則を遵守して考えるならば、こうした主導性を発揮するべき主要な責任を負っているのはまちがいなくOECD諸国の政府です.
今こそ、各国政府が再生可能エネルギー革命の始まりを告げる、政治的及び経済的な宣言を発する時です。
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